最近、原因がわからない腰痛に悩まされている人が増えているそうです。
実は、私も腰痛持ちで、年に何回か調子が悪くなります。
痛みが我慢できないときは、痛み止めのシップを張ったりしています。
しかし、でんでん太鼓みたいに、腰を回す体操をやるはじめてからは、ここ数年は、腰痛になる回数や痛みが軽減しましたね。
腰痛の最新情報です。
腰痛の原因は意外なところにあったのです。
腰痛は国民病
腰痛は国民病と言われているほど、日本人は痛みを抱えている人が多いそうです。
日本人の8割が一度は経験をするとまでいわれています。
平成22年の国民生活調査では、男女別で、自覚をしている体の不調ベスト5に、腰痛を訴えている人は、男性で1位、女性では2位と高い数値になっています。
ヘルニアの人でも腰痛にならない人がいる
腰痛ときくと「椎間板ヘルニア」を思い浮かべる人は多いですよね。
それなら、手術をすれば治ると思いますが実際はそうではないらしいです。
椎間板ヘルニアの手術を受けた後も、腰の痛みが治らずに何年も苦しんでいる人もいるのです。
手術は失敗ではなく、成功しているのに痛みだけが、いつまでも残るのです。
これとは逆で、椎間板ヘルニアがあるのに痛みのない人もいます。
なぜ、ヘルニアの手術をして治っているのに、ずっと痛みが取れないの?
また、ヘルニアなのに、ぜんぜん痛みがないの?
実は、最近の研究で椎間板ヘルニアが腰痛の原因とは限らないということが分かってきたそうです。
ある調査では、腰痛がない人の80%に椎間板変性が見つかったらしいです。
マクロファージがヘルニアを食べてくれる
激しい腰痛が原因で、椎間板ヘルニアと診断された人ですが、すぐに手術はしなくて痛み止めでしばらく様子をみていました。
すると、半年後にMRI検査をすると、ヘルニアが消えていたのです。
このとき、ヘルニアを除去していたのは白血球の一種でマクロファージです。
ウィルスなど、体に侵入してきた異物の処理が、おもな仕事のマクロファージですが、ヘルニアも異物と認識して、食べてくれていたのです。
しかしマクロファージによるヘルニアの減少には、個人差がありますので、すぐに効果があらわれるかはわかりません。
また、意外なことにヘルニアの手術をした場合としなかった場合では、症状の回復に大きな差はなかったことが最近の研究でわかっています。
ですが、しびれが強かったり、排尿障害のある場合はヘルニアの手術をした方が良い場合があります。
ストレスが腰痛の痛みを長引かせていた
これまでは、椎間板ヘルニアが腰痛の一番の大きな原因と思われていました。
しかし、必ずしもそうとはいえないとなると、痛みの正体はいったい、何なのでしょう。
実際、腰痛の原因を分析してみると、椎間板ヘルニアと特定できる人は、たった5%にしか過ぎず、最も多い85%は「原因不明」の腰痛です。
この中には、姿勢の悪さからくるこりが原因の場合もありますが、そのほとんどは、正体不明の腰痛です。
そして、最近の研究でようやく、この正体不明の謎の一部が解明されようとしています。
そのカギは、何と私たちの脳にあったのです。
実は、原因不明の腰痛が続いている人を苦しめていたのは、ストレスだったのです。
脳には強い痛みをやわらげる自前の鎮痛システムが備わっています。
ストレスがこのシステムを妨害してしまっていたのです。
ストレスで脳の機能が低下し痛みを強く感じる
最近の研究で脳と腰痛との深い関係が解明されました。
腰痛に悩んでいる人の七割の脳で血流量が減少していることが判明しました。
さらに活動が、低下している部分が、脳の側坐核(そくざかく)であることがわかったのです。
側坐核には、脳に届いた痛みの信号を受け、鎮痛物質を働かせる命令をだします。
そのため、側坐核の働きが低下していると痛みを抑える物質が働かないために、ふだんなら軽く感じる痛みも激痛に感じてしまうのです。
そして、慢性的なストレスは脳の側坐核の働きを低下させます。
側坐核の働きの低下で、強くない痛みが激痛となり、その痛みがまたストレスになり、さらに側坐核の働きを低下させるという、痛みの悪循環が始まるのです。
この痛みの悪循環が原因不明の腰痛を起こしていたのです。
まとめ
腰痛もですが、ストレスからくる病気は結構あります。
ふだんからストレスをためない生活を送るのが一番いいんでしょうが、それはなかなかできませんよね。
ストレス解消には、スポーツがいいと言われる人もいますが、一番いいのは自分が楽しいと思うことをするのがいいんじゃないでしょうか。
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