日本の500系新幹線の騒音対策はどうやって生まれたの?

物のしくみ

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わたしたちの、身近にある物の中には、生き物の行動や特徴からヒントを得て作られている物も少なくはないですね。

たとえば、みなさんもよくご存知の新幹線ですが、1997年から東海道新幹線・山陽新幹線で活躍していた、先頭車両の先端がくちばしのようにとがった形をした5スタイルの良い500系新幹線です。

現在は山陽新幹線内だけの運転となっています。

新幹線は高速で走行しますので、すごい騒音だと思います。

早くて安全に走行することは一番大切なことです。

しかし、新幹線には騒音をどれだけ減らすことができるかも、すごく大事なことなんです。

例えば、自分の家の近くで毎日、騒音を出されたらたまりませんよね!

そして、この500系新幹線の騒音対策には、秘話があります。

パンタグラフの風切り音

まずは、電車は電気を車両に取り入れなければ動きません。

その役目をするのが、パンタグラフですね。

街中で見かける電線見たいなものですが、この架線に流れている高圧電流を電車に取り入れる

ための役目をするのが、パンタグラフです。

しかし、200kmを超える高速で走る新幹線になると、このパンタグラフにあたる、

風切り音が大きくなるという問題があります。

騒音対策

そこで、パンタグラフの側面にフクロウの羽をまねたギザギザ入れることで騒音を低減する

ことができたのです。

もう一つは、先頭の部分ですね。

高速で走行してトンネルに入るとトンネル内の空気が押し縮められ、出口で大きな衝撃音を

発生させることがあります。

これは「トンネルドン」と呼ばれ、沿線住民の生活を妨げるとして、問題になっています。

とくに、高速で走行する、500系新幹線には「トンネルドン」の発生が予想されていました。

そこで、頭部の形をカワセミのくちばしをまねた「とがった形」に設計しました。

カワセミは、とがったくちばしのおかげで、水に飛び込むときの衝撃が少ないといわれています。

そこに目をつけた設計者が、先頭部をとがった形にしました。

それで、先頭部分が通常よりも約15m伸びたのです。

そして、見事に「トンネルドン」を防ぐことに成功しました。

いろんなところで、生き物の行動や生態が役に立っているんですね。

まとめ

今では、日本の新幹線は世界一と呼ばれるほどになりました。

それには、日々の努力があってこそ成し遂げたものだと思います。

これからも安全で快適な空間を提供してほしいですね。

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