認知症は治せるタイプのものがある!症状と種類、認知症と似た危険な病気とは

病気

認知症は高齢になれば、多かれ少なかれ、起こるものと思っている人も多いと思いますね。

今は大丈夫でも、身近な問題の一つです。

何よりもこわいのは、一度発病すると治らないということではないでしょうか!

しかし、ひと口に認知症といっても原因はさまざまなようです。

種類によっては、適切な処理で症状が改善するものもあるそうです。

ところが、治療を受けている人は非常に少ないそうなんです。

平均寿命が伸び続け、高齢者が増えているのも原因かもしれませんが、認知症は年々、増え続けています。

実態が把握しにくい認知症の患者数、要介護認定データをもとにした2012年発表の推計によると2002年、149万人だった要介護の認知症は10年間でほぼ倍増だそうですね。

過去の推計をはるかにしのぐスピードと規模で増え続けているそうです。

しかし、改善する認知症もあるそうです。

そんな、劇的に改善する認知症とは?そして、認知症の症状と種類は?認知症とよく似た、命にかかわる病気とは?

認知症の症状が劇的に改善

特発性正常圧水頭症(とくはつせいせいじょうあつすいとうしょう)は、認知症の一つです。

74歳になるAさんが物忘れと歩行障害に悩まされるようになったのは、半年ほど前のこと。

それまでは、1人で家事もこなしていましたが、症状が進むにつれて、それもだんだん難しくなってきたそうです。

翌日の予定でさえ覚えることができなくなり、歩くときは小さな歩幅で時間をかけ、ようやく前に進むのがやっとです。

1人で立ち上がることも困難になってしまい、脳神経外科に入院することになったのです。

入院してから2日後、車椅子が必要だった歩行障害は驚くほどスムーズになり、歩く速度は約2倍に改善、笑顔も取り戻すことができたのです。

たった2日でAさんが劇的な回復を見せたのは、なぜでしょう?

認知症には治せるタイプのものがあったのです。

「特発性正常圧水頭症」だったのです。

現在、「この病気の疑いがある人は30万人以上だそうです。

ただし、受診者は年間1200人ほどに過ぎないということです。

特発性正常圧水頭症とは?

脳脊髄液(のうせきずいえき)が増えすぎて脳室を押し広げ、脳を圧迫します。

特発性正常圧水頭症の人の脳をMRIで見ると、脳室の部分が大きく膨らんでいます。

脳室を膨らませているのは、脳脊髄液という液体です。

脳脊髄液とは、どのようなものなんでしょう?

大切な脳と脊髄を衝撃から守るためのもので、少量のたんぱく質と糖、そして塩分を含んだ液体なのです。

健康な状態では脳脊髄液は常に適量が維持されているのです。

しかし、何らかの原因で増えすぎてしまうことがあるのです。

増えすぎた脳脊髄液が、脳室を内側から押し広げて脳を圧迫し、認知症を起こしていたのです。

これが特発性正常圧水頭症なのです。

特発性正常圧水頭症を見分けるには?

歩行と認知障害、尿失禁が三大症状となります。

特徴的な歩行障害が見られます。

特発性正常圧水頭症の特徴的な歩き方
1.足の幅が広くなり、がに股になる
2.歩幅が小さくなり、足の運びが小刻みになる
3.歩き始めの一歩が出にくい
4.回るとき、足がすくむ

以上が特発性正常圧水頭症おもな症状です。

治療で歩行障害、認知障害といった症状がを大きく改善できる可能性がありますので、少しでも疑いがあれば、精神内科、もしくは脳神経外科を受診したほうが良いですね。

治療は、手術により細いチューブを体内に通し、余分な脳脊髄液を腹腔に吸収させてコントロールします。

しかし、脳脊髄液を抜くことで治る可能性がある認知症は、特発性正常圧水頭症が原因のものに限られるようです。

必ず専門医の診断を受けた方が良いですね。

認知症とよく似た命にかかわる病気とは?

頭蓋骨内に大きな血腫(けっしゅ)ができる「慢性硬膜科下血腫」というものです。

認知症と間違われやすく、加齢からくるものとして見すごされやすい病気のようです。

しかも放置すると、急速に症状が進み、命にかかわることもあるそうです。

この病気を発病した人の体験談です。

最初に異変を感じたのは、右足が出しにくいことだったという。

さらに、同じことを繰り返し話すなどの症状が、出始めたが、高齢者ではよく見られることと思いこの時は気にも留めなかったそうです。

ところが少したつと、その症状が一気に進みます。

自宅のトイレの場所が分からなくなった。

周囲の呼びかけに応じなくなるなど、重度の認知症が疑われる症状が現れたが、実は一刻を争う別の病だったのです。

病名は『慢性硬膜下血腫(まんせいこうまくかけっしゅ)』といい、頭に軽い衝撃を受けた後、1~2ヶ月かけて頭蓋骨内に大きな血のかたまりができる重大な病気だった。

慢性硬膜下血腫発症のメカニズム

なぜ軽くぶつけただけで血腫ができるのか?

脳と硬膜、くも膜の間にすき間ができていることがあります。

脳にすき間があるとタクシーの天井などにコツンと頭を打つ程度の軽い衝撃でも血腫ができることがあります。

また、頭をぶつけてすぐに病院に行っても異常は見られません。

ぶつかったことをメモしておくと後であわてずに済みます。

認知症の症状と種類について

認知症には、中核症状と周辺症状(BPSD)の2つがあります。

中核症状

記憶障害や失見当など、脳の認知機能が低下した人であれば誰にでも起こります。

中核症状の種類

記憶障害
主にアルツハイマー型の初期に多く見られる「もの忘れ」があります。
過去の記憶が失われていったり、実際にやったことを忘れてしまう。

見当識障害
今いる場所がわからなくなる。
時間の感覚がなくなる。
人の顔を間違えるようになる。

失認
五感を通じて理解していたことが分からなくなってしまう。
人の顔が認識できなくなる。

失行
運動機能には問題がないのに、洋服の着方がわからなかったりする。

失語
聞く、話す、書く、読むといった言語機能が失われていく。
聞き返すことが多くなる。
言葉がなかなか出てこなくなる。

実行機能障害
普段、当たり前にしていた行動ができなくなる。
料理の手順がわからない。
トイレでのしゃがみ方がわからない。

判断力の障害
あいまいで、抽象的な表現が理解できなくなる。
あたたかくしましょうと言われても着ようとしない。

周辺症状

周辺症状は、「行動・心理症状」や(BPSD)とも呼ばれています。

必ずしも全員に起こるものではなく、本人の元々の性格や生活環境、介護者との人間関係に大きく左右されます。

周辺症状の種類

徘徊
あちこち歩き回ること。
自分の居場所がわからなくなり、自宅へ帰れなくなる。

食行動異常
食事をしたことを忘れて、また食べたり、失認によってティッシュペーパーなど食べ物でないものを
食べてしまう。

拒否
食事やトイレ、入浴、薬の服用などの介助うぃ嫌がる。

幻覚
いないものが見えたり、声が聞こえたりする。

睡眠障害
睡眠をつかさどる神経細胞や体内時計の調整機能が狂い夜眠れなくなったり、昼寝をしすぎてしまう。

抑うつ
やる気を失い、気分が落ち込む。
認知症と診断されたことで、なるケースが多い。
食欲がなくなることもある。

妄想
事実ではないことを本当のことのように強く思い込む。

暴言・暴力
身近にいる介護者などに、言葉で責め立てたり、暴力をふるったりする行動
背景には積み重なった不満や不安があることも多い傾向です。

まとめ

認知症はだれでも起こりうる病気ですね。

長生きをすれば認知症で周りに迷惑をかけると心配されてる人も多いと思います。

どんな、認知症でも治せる治療薬が発見されると良いですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました