最近、建設された商業ビルやホテルなどのエレベーターに乗られた方はわかるかも知れませんが、その多くのエレベーターは、非常に静かに運転していて、ほとんど揺れることがないそうです。
じつは、時速50km以上のスピードが出ることもあるそうですが、床に立てて置いたコインが倒れないほど、揺れがないというのです。
すごい技術ですよね。
なぜ、そんなに揺れが少ないのでしょうか。
現代の電動エレベーターはつるべ式(トラクション式)が使われている
現代の電動エレベーターは、多くの場合が、つるべ式(トラクション式)と呼ばれる方式を採用しているそうです。
「つるべ式」とは、人が乗り込む「かご」とバランスをとるための「重り」が巻き上げモーターを介してつなげられている方式です。
エレベーターのもっとも基本的なタイプになります。
「つるべ式」の特徴は、かごと重りをつり合わせているために、モーターにかかる負担が軽減されるので、モーターの容量を小さくすることができます。
その他の駆動方式としては「巻胴式」「油圧式」などがあります。
どの方式も「箱」が昇降するイメージとしては、ケーブルカーに似ていますね。
すなわち、箱の上下に取り付けられたローラーが、垂直方向に伸びたレールに沿ってガイドし、モーターにつながったロープに引っ張られながら移動するのです。
また、最近のエレベーターが、静かでほとんど揺れがないのは、センサーを使ったコンピューター制御によって実現された最先端技術のあかしです。
箱につけられた「速度度センサー」が揺れを感知すると、コンピューターがローラーレールの力関係を調整し、常に箱の振動が抑えれれるように制御されているのです。
エレベーターの歴史は紀元前
エレベーターの歴史は古くて、紀元前初頭ごろになります。
古代ギリシアの数学者、物理学者、発明家のアルキメデスが考案していました。
そして、ロープと滑車で操作するものを開発していたそうです。
当時は、人力で動かしていました。
その後、さまざまなエレベーターが開発されました。
人力以外のエレベーターが登場したのは、1835年になります。
そして、19世紀初頭には、水圧を利用したエレベーターがヨーロッパに登場しています。
工場などで実際に使用されていました。
そして、エレベーターの歴史上、最初に登場したのが「巻胴式エレベーター」です。
つるべ式(トラクション式)エレベーターは、1903年にニューヨークのビルに納入されたのが、最初となります。
その後、ニューヨークを中心に、高層ビルが増えるに伴い、普及していきました。
エレベーターの誕生は巻胴式(ドラム式)からはじまりましたが、今日のロープ式エレベーターの多くは、つるべ式(トラクション式)が採用されています。
巻胴式エレベーターの仕組み
ロープ式エレベーターの一種です。
巻胴式巻上機がワイヤーロープをドラムに巻き付けて、カゴを昇降させるシンプルな仕組みです。
つるべ式(トラクション式)とは構造が違っていて、つり合いオモリを使用しません。
オモリを使用しないため、大きな動力を必要としますが、設置スペースが縮小できますのでコストが削減できます。
ただし、巻胴式は長いロープの使用やロープの本数に限りがあるので、中高層用エレベーターのは不向きですので、低層用エレベーターに使用されます。
特徴としては、多くは1階のエレベーター横に巻胴式巻上機を設置することが多いですが、必ずしも1階に巻胴式巻上機を設置しなくてもエレベーターの横であれば設置が可能な場合もあります。
ロープ式エレベーターは、「巻胴式エレベーター」と「つるべ式(トラクション式)エレベーター」の2種類に分けることができます。
まとめ
最近は、あまり聞かなくはなりましたが、一時はエレベーターの事故が相次いで起きました。
多分、古いエレベーターで老朽化が原因だったとは思います。
最近のエレベーターは揺れが少ないですし、すごく良くなったように思います。
これからも、事故が起きないような安全な乗り物であってほしいですね。
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