風邪でもないのに、夜中や明け方になると咳がでて、目が覚めてしまうこと
を経験されている人は結構いるとは思います。
ただし、長く続くときは注意が必要です。咳ぐらいって思われている
かも知れませんが、もしかしたら窒息死を招くおそれがある病気かも知れません。
気管支の構造
気管が二股に分かれたところからを気管支といいます。
肺の中へ向かって、2本ずつ枝分かれしていく細い管状の気管です。
気管支はどんどん枝分かれしていき、両肺には約100万本もの細い管が入っています。
その細さは0.3ｍｍと細く、先端は取り入れた空気から酸素を取り出し、古い血液から
二酸化炭素を受け取るガス交換を行う肺胞につながっています。
いつまでも続く咳は
風邪などの原因がない咳は、大人の喘息の可能性があります。
風邪が治ったのに咳が長く続き止まらない人で、突然に呼吸困難に襲われた経験をした
という人がいます。
咳は、このように命にかかわる、危険な状態に陥ることもあるのです。
ここまではいかなくても、なかなか治らない咳で悩んでいる人は多いと思います。
もしかして、その咳は毎年、2000人以上の命を失っている、大人の喘息かも
しれません。
実は私も、原因不明の咳に悩まされている人の一人です。
病院で薬をもらって飲めば、一時は治まります。
しかし、数か月すれば、また咳が出てくるという、繰り返しですね。
このまま、一生治らないのではと思うこともありますね。
子どもに多いアレルギーによる喘息の場合は、その7割程は大人になると
治るようです。
しかし、大人になってから発症する喘息は治りにくいらしいです。
そのうえ、死亡者数が多いのが特徴見たいです。
しかも、胸部レントゲン検査でもほとんど見つけることができないらしいのです。
現在、日本で大人の喘息にかかっている人は、約150万人にも上るといわれています。
大人の喘息が起きる原因は
大人の喘息を起こしているのは、誰の体の中にもある「好魔球」という白血球の
一種なのです。
本来は、体内に侵入しようとする寄生虫などを撃退するのが仕事なのです。
なぜ、体を守ってくれるはずの「好魔球」が喘息を引き起こすのか？
風邪のウィルスなどが体内に入り、のどや気管支の細胞で増殖を始めると、まず免疫細胞
が、ウィルスへの攻撃を始めます。
そして、同じく気管支の細胞もSOSを発信します。
このSOS信号に反応して、気管支に集まってくるのが、「好魔球」なのです。
ところが、好魔球はウィルスではなく気管支の細胞を攻撃し始めます。
好魔球の暴走です。
好魔球の暴走で気管支の細胞がはがれ落ちてしまい、神経がむき出しの状態になって
しまうと、わずかな刺激でも咳が出てしまうのです。
大人の喘息が、なぜ窒息を招くの
大人の喘息は軽い症状の咳や息切れ程度でも、悪化すると窒息を引き起こして、死に
至らしめることがあるのです。
本来、気管支には、ウィルスなどの異物を防ぐための防御システムが備わっています。
異物が侵入すると、まず、粘液を分泌します。
そして、粘液が通り道をふさぎ、異物を捕獲します。
次に細い気管支に巻き付いている平滑筋が咳を出す、スイッチを押し異物を排出する
仕組みです。
この粘液が痰（たん）なのです。
ところが、好魔球で傷ついた気管支は、化学物質を出して、平滑筋を内側に
厚く太らせてしまうので、気管支の内側は狭くなり、少しの刺激で空気が
通らないほど閉じてしまうのです。
これが、窒息を招く原因なのです。
大人の喘息の発作はいつ起きる
大人の喘息は、別名「慢性剥離性好酸球性気管支炎」といいます。
一度、この喘息にかかると、自覚症状がないまま悪化し、突然、強い発作に
見舞われます。
傷つけられた気管支は、わずかな刺激にも反応し、咳こみやすくなり、なかなか
止まらなくなるだけでなく、呼吸困難になることさえあるのです。
これが、大人の喘息のこわいところです。
風邪はもちろん、冷たい空気や乾いた空気を吸い込むのも刺激になり咳が出てきます。
さらに、強いストレスや怒りといった心的な要因や香水やたばこなどの臭いも刺激になります。
まとめ
いつまでも続く咳には気をつけないと、死に至ることもあります。
すごくこわいですよね。
咳ぐらいとあなどってはいけないですね。
とにかく、ささいな刺激でひんぱんに咳が出るなら、大人の喘息かなって考えることも
必要ですね。
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