手のしびれぐらいと簡単に考えるのは危険!脳卒中のサインでもある

病気

とくに何もしていないのに手がしびれを感じることは、誰でもあると思います。

手の痛みに対しては、すごく気にする人はいますが、手のしびれに対してはそのうちに治るだろうと思い、あまり気にはしないことが多いと思います。

ところで、しびれの原因にはどんなものがあるのでしょう?

手や足をしばらくの間、圧迫していると「しびれ」が起きますよね!

正座をしたときのしびれは、血管が圧迫され血行が悪くなったことから神経がパニックを起こし、脳にデタラメな信号を送ることで起きます。

これをしびれと感じてしまうのです。

つまり、しびれている場所の神経が圧迫されているとは限らないということですね!

しびれているところと脳の間のどこかでトラブルが起きています。

似た症状、似た範囲のしびれでも、原因が異なる場合があります

しびれの原因はさまざまケースがある

ひと口に手のしびれといっても、一過性のものから重大な病気に起因するものまで、さまざまなものがあります。

手のしびれを起こす病気を知る前に、よく似たしびれに悩んでいた2人の方の症状を調べた実験があります。

同じような、手のしびれを感じているAさんとBさんの症状と病名です。

Aさんがしびれを感じ始めたのは10年ほど前です。

右手に軽いしびれを感じていましたが、日常生活に大きな影響がなかったため、長い間、放置していたそうです。

ところが、やがて右手に力が入らなくなり、物をしっかりとつかめなくなったのです。

一方、Bさんは1年前くらいから左手がしびれ始めしびれのある場所は薬指を除いて、ほぼAさんと同じ症状でした。

ところが、AさんとBさんはまったく違う病気だったのです。

手根管症候群が原因、親指の筋肉がやせ、物を持てなくなるAさんのしびれの原因は「手根管症候群」と呼ばれる病気です。

手首の手のひら側にある骨と靭帯(じんたい)に囲まれた手根管というトンネルのなかを、正中神経と9本の指を曲げる筋肉の腱が通っています。

このトンネルのなかで神経が慢性的な圧迫を受け、しびれや痛み、運動障害を起こす病気が手根管症候群です。

手根管とは手首にある管のこと

手のひら側に向かう神経は、大きく分けると手根管の中を通るものと、外を通るものと2種類の経路に分かれています。

そして、手根管の中を通っているのは、親指、人差し指、中指、薬指の半分の神経です。

つまりAさんのしびれの範囲と同じで、しびれの原因が手根管にあることが分かります。

直接的な原因は、何らかの理由で手根管の中に炎症が起き、神経が圧迫される状態が続くことから起きます。

そして、神経圧迫され続けると、親指の筋肉がやせてしまうため、物をしっかり持つことができなくなるのです。

ただ、炎症が起きる原因のほとんどは不明だそうです。

同じような手のしびれで悩んでいたBさんは、手根管症候群ではないかと考え、病院で診察を受けました。

ところが、予想外の診断が下されたのです。

「脳卒中」だったのです。

なぜ、脳卒中で手にしびれが出るのだろう?

Bさんの場合、脳の出血は「視床」という部位に起きていたのです。

視床は脳からの指令を全身に送る中継地点でその感覚を司る領域の広い部分を手と口が占めています。

そのため、視床に出血や梗塞が起きると、手と口が同時にしびれることが多い。

実はBさんも、しびれまではいかない違和感が口にあったという。

手と口が同時にしびれる症状は「手口感覚症候群」と呼ばれ、脳卒中のサインとなります。

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首の骨の異常で脊髄を圧迫する頸椎症性脊髄症

手根管症候と、脳卒中のサインとなる手口感覚症候群は、いずれの症状も片方の手がしびれるという点では共通しています。

両手がしびれる「頸椎症性せき髄症」という病気があります。

頸椎症性せき髄症は、首の骨に異常が起きる病気です。

症状は両手のしびれから始まり、歩行困難に進み、さらに悪化させると寝たきりになることもある怖い病気です。

この病気を見分ける特徴は「上を向くとしびれを強く感じる」ことです。

後ろにそると首の骨が折れ曲がり、せき髄を圧迫するからです。

見過ごされがちな手のしびれだが、その向こうに怖い病気が隠れていることも多ので、すこしでも異常を感じたら、迷わず病院に行くことが大切です。

まとめ

手のしびれぐらいと簡単に考えるのは危険だということですね。

少しでも、異変があれば病院で検査を受けることが大切ですね。

 

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